横田めぐみさんのお父さんへ
夕刻の庭、バラのレイニーブルーが咲きそうだけど、
昼間は晴れていた空も、少しレイニーでブルーだなと、
ひと時、眺めて戻ってきたら、
横田めぐみさんのお父さんの滋さんの訃報。
めぐみさんは、1964年生まれの同級生で、
両親の年齢、弟の年齢まで、ほぼ一緒という
同世代・同時代家族ということもあり、
我が家では
「めぐみちゃん、早く帰ってきて、早く」と、
願ってやまないでいました。
お父さんの滋さんが
体調を崩されていると知らされた時から、
「早く、めぐみちゃんを、早く日本に帰らせてあげて」
「どうか、お父さんに会えるように、間に合うように」と。
ほんとうに、くやしくて、悲しくて、苦しくて、つらい。
今夜の、満月1日前の、明るく美しい月、横田めぐみさんのお父さんへ。
夜道でも明るい光が照らし続けますように。
皆、同じ月を観ています。
31年前の中国人留学生と天安門事件
今日、6月4日といえば、この忘れ得ぬ歴史的出来事につきる。
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天安門事件が起きた1989年、私は大学を卒業して2年目で、
新卒就職はせずに、大学時代からのアルバイトを続けていました。
といっても、3社のアルバイトかけもちで、
おそらく、まともに就職した同級生たちより忙しい日々。
その一つが、都内で飲食店展開をしている会社が運営する居酒屋。
店には、都内の、あの国立大学医学部に通う中国人留学生の女性が
アルバイトとして通っていました。
店内にはテレビモニターが設置してあり、
普段は国内外のヒット曲のプロモーション映像が流されていましが、
たとえば、注目の野球の対戦があったり、
見守りたいニュースがある日などはテレビ番組に切り替えて、
スタッフ、お客さんともども、その画面をチラチラと観ていました。
天安門事件のその日、私も、中国人留学生の彼女も、店に出ていました。
そして、天安門広場に集結した市民や学生たちと人民解放軍が衝突する、あの場面。
テレビでは、それが繰り返し流されていました。
その日は、来客数もあまり多くなく、
スタッフたちも、その画面を息を飲んで見守っていたのです。
その途中、突然に、中国人留学生の彼女が、わっと泣き出し、
そのまま、スタッフが着替えなどをするバックヤードに駆け込みました。
びっくりしました。
皆、ただ呆然とするだけで、どうすることもできませんでした。
私は、そして、きっと、その場にいた他のアルバイトスタッフも、
中国人である彼女が、その映像を見て何を思っているのだろうかと、
そういうことは考えていましたが、なにしろ、20何歳かの若者ばかり。
彼女を含めた皆で、その光景を前にして、どんな会話をすればいいのか迷うばかりで、
いつになく、シーンとした店内になっていたことを記憶しています。
そんな重苦しい空気の中で、泣きだしてしまった彼女。
店長が、「今日は、もう帰ろうか」と声をかけると、
うんと頷いて、閉店前に早退することになりました。
その直後、彼女は1カ月ほど帰国するということでアルバイトを休むことに。
そして、再びアルバイトに復活した時、思っていた以上に晴れ晴れとした様子で、
私たちも、思うところはありながらも、
なんとなく救われた気分になったのでした。
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中国の大学医学部を出て医師として働き始めていながら、
日本に医学部大学院留学生として来日したのだと言ってたな。
今は、どうしているかな。
このたびの新型コロナ禍の中でも活躍した(している)のかな、と。
3年前の今日が、忘れられない日になったこと
3年前の5月14日は日曜日でした。
庭の草花の写真を撮り歩いてたら、予想以上に汗をかいて、
とても暑い日だったことを覚えています。
「はぁ・・・、暑いわぁ・・・」と、休憩のために室内に入ってみると、
「お腹がものすごい痛い、気持ち悪い」と言う父。
そう、3年前の今日、
夕方少し前に救急車で病院に行って入院して以来、
父は1年2カ月ほど病院暮らしをすることになり、
以後、家に戻ることはなかったのだなぁと。
今日も、そして、これからの5月14日も、
そんな、とても感慨深い日になるのだなぁと、
そんなことを想う1日でした。
3年前と同じく、
今年の5月14日も、少し動くと汗ばむ以上の暑さで、
もう春は終わって初夏なんだなと感じる日。
ひと時、コロナのことは忘れて、
まだ暑い夕陽の逆光の中で、今日の庭の草花を撮ってみました。
このバラがつたう格子のフェンスは、
2013年の冬から春先にかけて、
元気だった父がつくって設置してくれたもの。
小さな白い花がたくさん咲くハクチョウゲは、
私が幼い頃から庭に鎮座している長老。
花を手に取って、蜜を吸って楽しんだ懐かしい思い出がよみがえります。
それからお父さん、
ヤマボウシの木が、どんどん大きくなってるよ~!
花のように見える白いガク。
真ん中の、かわいい実。
今年は、こんなにたくさんです。