季節めぐり

季節はめぐり、人生もめぐる

本・読書

山手線で、偶然出会ったおばあちゃんと話した東京大空襲のこと

2012年の3月10日、 かつてのブログにこんなことを綴っていました。 ---------------------------------------------------------------------------------------- 1年前の3月11日に日付が変わってすぐ、あるSNSの日記に、昭和20年3月10日の東京大空襲のこと…

切ない感じには心地よい浮遊感がある。村上春樹氏の『遠い太鼓』

村上春樹氏の作品の中でも、 なぜなのか、何度も繰り返して読んでしまうのが『遠い太鼓』。 1990年の発行だから、もう23年前なんですね。 とFacebookやかつてのブログに綴っていました。 1990年ということは、来年でもう30年。 かつての投稿を少し書き直して…

なるべく心の忙しく(せわしく)ない時に読んでもらいたいと筆者が

寺田寅彦の随筆集『柿の種』。 そこに書かれている、筆者が体験したある日の出来事。 ドアがパタパタするのをふせぐために取り付ける、あのカギ型のネジ道具。 その名前を知っている人は、そんなにいないでしょう。これです。 これ、「あおり止め」というそ…

「明治」という時代は、さぞや面白かったんだろうな

「明治」という時代に興味があって、 書店で「明治」の文字が入った本をみつけると、 手に取らないではいられません。 『明治風物誌』は、もう随分前に購入して、何度か読み、 最近も時々取り出してはパラパラとめくって、 その時読みたいと感じるページを、…

8月15日、終戦、「熱涙滂沱として止まず」と内田百閒

内田百閒は、陸軍士官学校や海軍機関学校で ドイツ語教官を務めたという経歴があるものの、 戦争に関して反対とか賛成とか、そして愛国心とは何かとか、 そういうものを作品で明言することはありませんでした。 日本文学報国会への誘いはさりげなく拒否し、 …