季節めぐり

季節はめぐり、人生もめぐる、乳がんサバイバーになりました

乳がん再発スコアプログラム・オンコタイプDXの結果を今日聞く予定だったけど

以前の投稿でもふれましたが、乳がんの手術で摘出されたシコリを中心にした私のがん組織を、専門的な遺伝子検査に出しています。

いよいよ明日の外来で、その結果が知らされます。

その結果によって、今後の再発予防のための治療方針を決めていくことになりますが、大きくは、抗がん剤をやるかどうか、ということ。

その専門的な検査とは、「オンコタイプDX乳がん再発スコアプログラム」というものです。

以下、素人の私がここで説明して、間違いがあるといけないので、専門的な記事から引用させてもらいながら記します。

まず、こちらから、引用。

oncolo.jp

【オンコタイプDX乳がん再発スコアプログラムとは】

『オンコタイプDX乳がん再発スコアプログラムは、米国で2004年から行われている「オンコタイプDX乳がん再発スコア検査」と、日本向けに開発したソフトウエアを組み合わせたプログラム医療機器。

同検査では、一定の条件を満たす乳がん患者を対象に、乳がん組織に含まれる21個の遺伝子を調べ、各遺伝子の発現状況から独自のアルゴリズムにより、0~100までの数字で表される再発スコア結果を算出する。

再発スコア結果は、術後にどの程度再発しやすいかの予測とあわせ、術後薬物療法を検討する際に、「ホルモン療法」に「化学療法」を追加するかどうかの意思決定の助けになる情報を提供する。

「同プログラムは、ホルモン受容体陽性、HER2陰性で、リンパ節転移が無いか、あっても3個以内の早期浸潤性乳がん患者を対象に、遠隔再発リスクを提示し、化学療法の要否の決定を補助するもの」』

----以上、引用終わり------------------------------------------------

上記にあるように、その遺伝子検査検査は「一定の条件を満たす乳がん患者を対象に」というもので、その一定の条件とは「ホルモン受容体陽性、HER2陰性で、リンパ節転移が無いか、あっても3個以内の早期浸潤性乳がん患者」であること、です。

なんと、私の乳がんは、その一定の条件に合致するという結果が術後にわかっていました。

具体的に私の乳がんタイプは。

●浸潤がん(一般的ながん)
●腫瘍の大きさ:3cm
●リンパ節転移なし
●ステージⅡA
●ホルモン受容体:陽性
     (エストロゲン受容体・プロゲステロン受容体ともに)
●HER2(ハーツー)蛋白:陰性
●核グレード(活発さ):2(1~3のうち)
●Ki67(増殖力指標):25%(20%以上が増殖力高とされる) 

「ホルモン受容体」「HER2(ハーツー)蛋白」とは何か、詳しくはこちら、東京医科大学病院の解説がわかりやすいので、興味があるかたは読んでみてください(乳がん全般について解説されています)。

hospinfo.tokyo-med.ac.jp

 

私の乳がんタイプが、その検査の対象者だとわかり、ドクターから、検査を受けるかどうか、考えてみてくださいと言われたのが手術後初の外来診療の日。

実は、乳がんの告知を受けてから、ドクターからの説明や、ドクターへの質問、それでわかったことをさらに詳しく知ろうと、自分でいろいろと調べ、勉強している中、この「オンコタイプDX乳がん再発スコアプログラム」を知りました。

けれど、まだ自分の乳がんが、その検査対象となるタイプなのかどうかは不明な段階だったので、そんなに掘り下げて知ろうとは思っていませんでした。

やがて、もし、その条件と合致したら、と。

そうしたら、なんと、前述のように、タイプが合致。


では、その検査で、何がわかるのか、ここでまた専門的な記事から引用します。

cancer.qlife.jp

※↑オンコタイプDX検査が保険適用になる前の記事ですので、記載内容に留意してお読みください。

『オンコタイプDXはアメリカの会社(ジェノミックヘルス社)が開発した検査で、再発にかかわる21種類の遺伝子の発現状況を解析し、10年以内に再発するかどうか、その確率を予測します。

検査の結果は、再発スコアとして0~100の数値で点数化され、18未満は低リスク、18以上31未満は中間リスク、31以上は高リスクと分類されます。

 再発スコアの結果から、高リスクの患者さんには、再発予防として抗がん薬治療を行い、低リスクの患者さんではホルモン療法薬のみ行う、といった治療方針の目安にすることができます。』

----以上、引用終わり------------------------------------------------

手術前、私の乳がんの事前検査によってドクターから伝えられていたのは、手術後は、まず放射線治療を行い、その後、5年あるいは10年にわたってホルモン剤を服用し続けるという予測。

それが、手術を終えててからわかったことが、シコリの大きさが2センチちょっとという予測から、実測で3センチだったこと。

また、前述のように、オンコタイプDXの対象者と判明したこと。

検査の結果、そのスコアによって、私は、抗がん剤をやったほうがいいか、やらなくてもいいか、それが判明するのです。

たとえば、私より進行して、リンパ節への転移が少しあった人の場合、以前なら、ぜひ抗がん剤をという意思でもって行う人も少なからずいたのが、再発スコアが低いとわかれば、副作用が不安な抗がん剤をやらないでおく、という判断もできるのです。

逆に、私のようにリンパ節への転移がなくても、再発の可能性が高いとされるスコアが算出されていれば、抗がん剤をやることに大きな意味があると判断できます。

さて、私の結果、どうなるやら。


最後に。

「オンコタイプDX乳がん再発スコアプログラム」は、昨年(2023年)の9月1日以降から保険適用された検査で、それまでは、希望者は全額自費で行わなければならず、その金額は約50万円。

保険適用されて、後期高齢者以前の者なら3割負担となり、私のような条件が合致する乳がんタイプの人には提案していますと、ドクター。

3割負担といっても、それでも約15万円。

一般的に考えて、でも、高いな・・・、と感じる人のほうが多いてしょう。

幸運なことに、私は大企業健保の組合員なので、負担金2万円で検査が受けられ、ドクターには即答で「受けます」と。

※オンコタイプDXの保険収載について
 大阪ブレストクリニック院長blog

www.osaka-breast-clinic.com

 

乳がんになったのも偶然。

その乳がんタイプが、検査の条件に合致したのも偶然。

乳がんになって手術を受けたのが、その検査が保険適用された直後だったも偶然。

大企業健保の組合員になったのも、これも実は偶然。

しかもそれは、検査が保険適用となったのと同じ昨年9月1日から。


私の検査結果も、一つの臨床・データとして蓄積し、今後の乳がん治療のために生かしてほしいという思いもあって、その、新しい検査を希望しました。


明日の結果が出て、「抗がん剤やりましょう」となってからでは、こんな長々とした、くそまじめな文章は綴れないと思って、今、こうして記してみました。

さて、どうなるかな。

って、もう結果は判明して、スコアは出ていて、私がそれを聞くのが明日、というところがモヤモヤポイント。笑

※と今朝(17日)になって・・・。

 

外勤お仕事もお休みなので、まだ寝ていた9時過ぎに病院から電話がありまして。

病院秘書(?)の女性が「〇〇〇〇さんの携帯ですね、ご本人で間違いないでしょうか? では電話を◎◎医師に変わりますね」と。

ドクター◎◎いわく。

オンコタイプDXの検査結果がまだ出ていないので、今日の受診どうしましょうかー?

もし、傷が痛むとか腫れているとか、そういったことがあれば来ていただきたいですが、どうされますか?

検査結果が出てからにされるようでしたら、再度受診日時を設定しますよー、と。


というわけで、1週間先の24日・水曜日に受診、結果を聞くことになりました。

もぉーーーーーっ、ドクターから直電って、びっくりするじゃないか!笑

何かよくないことが起きているのかよー、って。

そうじゃなくて、よかったー。


ドクター、
「今日来てもらって、結果まだ出てませんとなって、そうすると、時間と労力の無駄遣いさせちゃうことになりますもんねー」って。

もうその通りなんだけどさ。

ドクター、私に会いたくないのかしら?って。笑


※ドクター◎◎は、「・・・ですからねぇー」「はぁーい、そうですよねぇー」っていうしゃべり方をします。笑

乳腺外科という、患者さんが、ほとんど(というか、ほぼ全員)女性という特性から、そうなってしまうのかも、ですね。

 

※「乳がん再発スコアプログラム・オンコタイプDX」を開発した

米国企業・ジェノミックヘルス社、それを日本向けに提供している

日本法人・エグザクトサイエンス社による、

検査に関する詳しい解説はこちらです。

www.exactsciences.com

 

※同じくジェノミックヘルス社による

術後の再発リスクを予測し、抗がん剤の必要性を判断するのに役立つ

多遺伝子アッセイとは?

www.nyuganchiryo.jp

 

乳がん告知されてからこれまで、ドクターに質問して、ものすごい勢いでいろいろ調べて、勉強して、我ながら、久しぶりに膨大な知識を頭に詰め込んでいるなぁと。

 

まあそれは、本業であるインタビューライターとしての習性なので、まったく苦痛ではになくて、むしろ快感というか、そうすることで自然に、不安で心配な気持ちを紛らわそうとしているのかもしれないですね。