谷川俊太郎さんの詩集『みみをすます』。
もう20年以上前のこと、時々仕事を受けていた制作会社の人が、とある広報誌で谷川俊太郎さんの特集ページを企画しているとのことで、取り上げたい本があるけど、その画像がないと。
それが『みみをすます』だという。
「私、持ってますよー」と貸し出すことになりました。
※福音館書店さんWebサイトより
撮影が終わって、掲載された広報誌ももらったけど、『みみをすます』が私のもとに帰ってこない!
半年ほど過ぎていただろうか?
貸し出した時の担当者が退職したというから、「えっ、私の『みみをすます』は・・・」と、電話してたずねたら、聞いておきますと。
けれど返事がなかなかなくて。
※福音館書店さんWebサイトより
その後、その制作会社に編集会議で訪れた時に、「谷川俊太郎さんの『みみをすます』は、どうなりました?大好きな詩集なので返してもらわないと寂しくて」と聞くと。
「あー、あれ、ないみたいなんですよねー」と、こともなげに言われてしまい、私の心はものすごく落ち込んでしまいました。
今、私の『みみをすます』は、どこにいるのでしょうか。
せめて、巡り巡ってたどり着いたところで大切にされているといいな。
そういう、大切で大好きなのに、理不尽になくなってしまったもの、いくつかあります。
みんなもあるよね?
時々思い出して、切なくなるね。
そんな気持ちを詩にするといいのかな?