春に咲いたバラのこと、
今回は「レオナルド ダ ヴィンチ(Leonard da Vinci)」です。
光沢があるけれど、ツヤツヤしすぎないこの花びら。
じーっと見ていたくなる、ちょうどいいツヤ加減なんですよね。
これが開き始め。
もう少し開くとこうなって。
朝陽が当たって輝く時間。
私は、夕陽が当たって、その逆光にかすむ様子が好きかな?
青空を背景に、元気そのものの様子も好感が持てます。
バラのダ ヴィンチさん、
とにかく花持ちがよくて、
5月の一番花は、だいたい1週間は咲いています。
濃いめのピンク色で咲きはじめ、だんだん退色していきます。
咲いたばかりの花と、もうすぐ咲き終わりの花とが
一つの房に混在している、そのグラデーション。
そんな色の濃淡が、このバラをとても味わい深いものにしていると感じますね。
フェンスに誘引している地植えの「バフ ビューティ(Buff Beauty)」が満開の頃。
ダ ヴィンチは鉢植えで育てています。
ところで、バラのダ ヴィンチさんは、
かのレオナルド ダ ヴィンチにちなんで命名されたということですが、
今年2019年は、没後500年で、
祖国イタリアではさまざまなイベントが開催されているようです。
そういば、日本では、そんなに話題になっていませんね。
“生誕何周年”とか、“没後何周年”とか、かなり好きな日本なのに、
「モナリザ」とか「最後の晩餐」にも大騒ぎな日本なのに、
どうしてでしょうか?
イギリスでは12都市で展覧会を開催とか(美術手帳より)。
https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/19272
もう終わってしまったけど、
BS朝日では、こんな番組が放送されたんですね。
観たかったなぁ。
『何がダ・ヴィンチを天才にしたのか?
「フィレンツェのレオナルド」修業時代の謎』
https://www.bs-asahi.co.jp/davinci500/
開催は来年だけど、これは面白そう!
『ダ・ヴィンチ没後500年「夢の実現」展』
東京造形大学によるこの展覧会、
「レオナルドが思い描いた夢を、500年後の今なら実現できるはず。
実現させてあげたい!」という思いでスタートしたプロジェクトで、
「世界初となる試み」が目白押しです。
とのこと。
たとえば(以下・上記サイトより)、
・レオナルドが下絵まで描いて放棄した作品を、彩色した状態で見てみたい。
・一部が切断されて失われた絵画の、もともとの姿を見てみたい。
・完成後に傷んでしまった作品を、完全な状態で見てみたい。
・彼が制作をあきらめたブロンズ騎馬像計画を実現させたい。
・当時の技術では実現不可能だった発明機械の、動く姿を見てみたい。
・彼が描いた絵の中に入ってみたい。
・彼が夢想していた大建築計画がどのようなものだったか実感してみたい。
おーっ、ワクワクする企画ばかりではないですか!
さて、バラのダ ヴィンチさんが、
どうしてレオナルド ダ ヴィンチと名付けられたのか、
そのはっきりとした理由は、いろいろ検索してもわかりませんでした。
作出した仏メイアン社には、
Romanticaシリーズというアンティーク調のバラシリーズがありますが、
ダ ヴィンチも、その一つ。
Wikipediaの英文サイトに、
「バラのレオナルド ダ ヴィンチ」のページがつくられていますが、
そこでの記載を見ると、
Romanticaシリーズのうちのフィレンツェ時代という区分として
命名されたという(ような)ことが書かれています。
https://de.wikipedia.org/wiki/Leonardo_da_Vinci_(Rose)
でもまだ釈然とはしないなぁ。
じーっとながめていたくなる、ほどほどのツヤ感。
写真ではわからないですかね。
5月にこんなにきれいに咲いてくれたダ ヴィンチさんですが。
長かった梅雨と、長かった日照のない日々と、
それに、私がバラ向けの消毒をしていないこと。
それが理由で、短期間のうちに黒点病が蔓延。
実は今、葉っぱがすっかり落ちて、枝だけを伸び伸びさせています(笑)。
でも、その枝は健康そうだし、
なんといっても強健なダ ヴィンチさんですから、
盛夏のうちは休ませるつもりで、
きれいな秋バラを見せてくれることを期待しています。
◇レオナルド ダ ヴィンチ(Leonard da Vinci)
1994年作出
フランス Alain Meilland
系統/フロリバンダ(F)/シュラブ(S)
中輪/丸弁ロゼット咲き/返り咲き/微香