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12年前の昨日、2012年4月20日、
その頃読んだ本の読後感を投稿していましたが、
今読んでも、そうそう、その通りだなと思ったので、
ここに転記しておきます。
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この本、面白い!
日本が好きで日本を知ろうとする外国人の視点は面白いですね。
『日本力』
松岡正剛
エバレット・ブラウン
今の日本の教育は〇か×かの、〇×方式。
だから「考える力」が衰えていて、議論ができない。
子供の頃からの「多読」が大切、と。
日本のいいところは「間」を大切にするところ。
白と黒との間にある、グレーゾーンとしての間。
しかも、そのグレーにグラデーションがある。
しかし、携帯電話やインターネットの浸透で、
せっかくの「間」の文化が生かされなくなっている。
ものごとを〇と×だけで判断し、
早く知ることだけがよいことのようになっていて・・・。
たとえば、あるものが「いい」と思っても、
「いい」としか言えない。
どういいのか、5分間褒めてみて、と言っても、
そのもののよさについて、
5分間にわたって褒められるだろうか、と。
以下、私の想い。
日本のインターネット文化は、
短文で端的にあらわすことをよしとしすぎていると感じています。
簡潔に表現することも大事な時もありますが、
深く考えたり、しっかり分析したり検証したり、
それを、ある程度長文で書くこと、そして読むことが、
ないがしろにされているんですね。
長文の読み書きに耐えられる素地のようなものは、
やはり、子供のころから習慣にしないと、
これからの日本は危ういような、
しかもそれは、かなりの危機であるような、
そんな気がします。
本来、「わびさび」を愛して、「間」が豊かで、
思慮深くもある日本人ですから、
長文の読み書きや、深い思考、分析・検証は、
実は日本人にはとても向いていることのはず。
そんな得意分野をきちんと認識して養成して生かせば、
またまた日本人はパワーをつけて、
かつ、自信もとりもどせるのでは。
また、そういうことに向かい合う、
時間的、精神的な余裕を持ちたいですね。